10月14日お茶の水大学名誉教授の冨永靖徳さんを講師に「土壌と生き物にやさしい環境」~土と自然との賢いお付き合い~の講演会を朝霞市中央公民館で開催しました。普段あまり気にかけなかった土壌=土について基本から学びました。以下、講演趣旨。
◆土が形成されたのは5億年前
地球上に土(土壌)が形成されたのは5億年前。主に岩石が風化してできた鉱物(無機成分)と落ち葉などが微生物をはじめとする土壌生物に分解されてできた有機成分からなる。土壌は生命活動の賜物なのです。
ダーウィンはミミズの研究から「土の多様性と生き物の多様性が連動していることを発見」。ミミズは1年あたり2mm、1haあたり20~40トンの土地を耕す。だからミミズがいる土地は肥沃なのです。
◆水の循環
地球上で生命活動が可能であることの原点は「気温、酸素濃度、CO2濃度などが一定水準にあること」です。これを支えているのか生き物の多様性と水の循環です。これの基は土と植物。樹木は地中から水を吸い上げ、空中に吐き出す。1日で数十~数百㍑にもなる。樹木を伐採してコンクリートで覆うとこの機能が失われる。コンクリートは土や水の循環を断ち切り、生態系の破壊、水循環の破壊をするのです。自然循環から逸脱している現代の三悪は「コンクリート プラスチック 原発」という。
◆自然とのお付き合い
ヒトも数えきれない程多くの微生物という「生き者」と共生することによって生かされている。地球も数えきれない程多くの「生き物」によって生かされている。多くの生き物「植物、動物、微生物、細菌、ウイルス等々」お互いに共存することが「必須の条件」なのです。ヒトも生態系の一員であることを日本人は縄文時代から共有。自然の恵みに感謝し、自然を畏怖・畏敬する風土を持っている。化学肥料と土壌については省略。以上